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『御手洗潔の挨拶』――名探偵の雰囲気
評価:
島田 荘司
講談社
¥ 600
(1991-07)
 嵐の夜、マンションの十一階から姿を消した男が、十三分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか?奇想天外とみえるトリックを秘めた四つの事件に名探偵御手洗潔が挑む名作。
 いつも書いていることですが、ミステリーをあまり読んでない、というか知らないので、さらっとだけ書いておこうかなと思います。
 まずは、面白かったです。それぞれの作品についてはあとで触れますけど、全体としてなかなか面白かったかな。御手洗と石岡のコンビとか、トリックの感じとかが、どれくらい「本格」なのかは、尺度がないのでわかりませんが、僕としてはまさにそれっぽい雰囲気だと思いながら読んでました。語り手とか、語っている現在時とか(事後で語られてること)、物語の形態とか(御手洗の関わった事件が発表・出版されていて、それがこの本であるということ)がそんな感じかなあ、と。
 なかなか面白かったので、これまたいつになるかはわかりませんが、他の本も読んでみたいと思います。『占星術殺人事件』はアレのアレの元ネタだと知っちゃってるので悩ましいのですが、やっぱり読んでみようかなー。

 でまあ、あとはもう各作品についてちょっとネタバレしながらです。ああーん、ミステリーは特にわからない……。
 
 
 
 
 

・☆「数字錠」
 人によっては、ちょっと“泣き”に過ぎるかもしれないけど、とても面白かった。東京タワーのシーンは特に美しくて、悲しい。鍵については、ちょっとそりゃないよというか、警察としてどうだろうとは思うけど、でもやっぱりよかったんだ。久しぶりにうるっときてしまったよ。
・「疾走する死者」
 ものすごくオーソドックスな話だと思うけど、まあそれも物差しがないので自信はありません。
・「紫電改研究会」
 御手洗は登場するのか? とずっと気になってたけど、ちゃんと出てきた。こういう話は結構好き。最後のシーンはとてもすがすがしい。
・「ギリシャの犬」
 「数字錠」もそうかもしれないけど、都市小説としても読めるかなーと思いました。乱歩の「陰獣」とか谷崎の「秘密」をちょっと思い出しつつ、東京の橋ってのはたしかにいい題材だよなあ、というようなことを思いました。
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